未分類

ガラス繊維って何?特徴や用途、安全性や健康への影響を詳しく解説

窓ガラスやガラス瓶など、ガラス自体は身近な存在ですが、「ガラス繊維」と聞いてもあまりピンとこない方も多いのではないでしょうか。

ガラス繊維とは、名前の通りガラスでできた繊維であり、生活の中で注目する機会は少ないですが、身近なものに多く使用されています。

そこで今回は、ガラス繊維とは何か、特徴やどのような物に使われているのかなどを解説します。

<e-業者で見つかる!足立区の 「ガラス屋(ガラス修理・ガラス交換)」業者さん>

ガラス繊維とは?

What is daylighting

ガラス繊維とは、ガラスが主原料となっている繊維のことを指します。ガラスを融解させ、微細な繊維状に引き伸ばして作られる繊維であり、軽量で強度が高く、なおかつ耐久性があるため、さまざまな分野で広く利用されています。

なお、ガラスと聞くと固い材質を思い浮かべますが、ガラス繊維はやわらかくしなやかな材質となります。ただ、ガラスの良さである強度も持ち合わせているので、繊維に求められる形状を変えられるポイントと強度の高さの両方を持ち合わせている高機能な素材といえます。

グラスファイバー

繊維は「長繊維」と「短繊維」の2種類に大別でき、名前の通り繊維の長さによって種類が分けられています。明確に長さの決まりはないものの、短繊維は数mm~1m程度のものが多く、それ以上のものを長繊維と分類される傾向になります。

ガラス繊維も長さによって分類があり、長繊維をグラスファイバーといいます。ガラスを融解し、細い糸状に引き伸ばしながら紡糸して製造されます。

グラスウール

ガラス繊維の短繊維に分類されるものはグラスウールと呼ばれ、ふわふわとした綿のような見た目をしています。

グラスウールはガラスを溶解し、遠心力で吹き飛ばして製造されます。吸音材や断熱材などに使用されるのが一般的です。

ガラス繊維の特徴

ガラス繊維は以下のような特徴があります。

  • 耐久性が高い
  • 高強度
  • 燃えない
  • 経年劣化を起こしにくい
  • 薬品に触れても変化しにくい
  • 電気を通しにくい

ガラスは無機物なので紫外線や雨風などにさらされても、ほとんど劣化しません。住宅の窓をイメージするとわかるように、外壁や屋根などに劣化が見られても、窓ガラス自体はほとんど劣化していないでしょう。

このように、ガラスは経年劣化を起こしにくく、耐久性が高いため、繊維状にしたときも同様の性質を持ちます。さらに、熱や薬品にも強く、電気を通しにくいといった特徴もあり、産業資材に欠かせない素材としてさまざまな物に利用されています。

ガラス繊維はどのようなところで使われている?

画像

ガラス繊維は身近な物に幅広く使われています。では、具体的にどのようなところで使われているのか見ていきましょう。

断熱材

短繊維であるグラスウールは、断熱材に使われていることで有名です。

繊維の間に多くの空気を含んで高い断熱性を発揮しながら、経年劣化にも強いことから数十年住み続ける住宅の快適性を守るのに適しています。

建材

ガラス繊維は断熱性だけでなく、吸音性にも優れていることから、建材としても利用されています。

たとえば、高い吸音性が求められるスタジアムやドームにうってつけであり、実際に東京ドームの屋根の膜材としてガラス繊維が使われています。そのほか、ビルの天井や外壁、自動車の緩衝材などにも使用されており、身近な存在といえるでしょう。

光通信ケーブル

ガラス繊維は耐久性が高く熱に強い、なおかつ電気を通しにくいという性質があるため、光通信のケーブルや電話回線のカバーとしても利用されています。

また、光を通しやすいことから、ケーブルそのものに使われていることもあります。

ガラス繊維の安全性

ガラス繊維は身近な物に広く使われていることがわかりましたが、身近な存在だからこそ安全性が気になる方も多いでしょう。

ここでは、ガラス繊維の安全性について解説します。

毒性はなく、吸い込んでも短時間で体外に排出される

ガラス繊維に触れると、かゆくなったり、チクチクしたりすることがありますが、一時的なもので毒性はなく、炎症やアレルギー反応が起きる心配はありません。敏感肌の方などで、まれに皮膚に炎症が起きることもありますが、洗い流すと解消されます。

また、仮にガラス繊維を吸い込んでしまった場合でも、短時間で自然に体外に排出されるので安心です。ガラス繊維は折れても繊維の太さが変わらす、肺奥まで到達しにくく、万が一肺の奥に到達しても体液で溶けるので、短時間で体外に排出されるからです。

ただし、害がないとはいえ、故意に触れたり、吸入したりするのは避けてください。

発がん性は全くない

グラスウールによって、がんが発見された例は皆無であり、ガラス繊維でがんや呼吸器系の疾病を引き起こす危険性は全くありません。

国際がん研究機関(IARC)はグラスウールを、「ヒトに対する発がん性について分類できない物質」カテゴリーに分類している通り、世界的にも安全性が評価されているといえます。

ガラス繊維は健康に害のない安全な素材!

ガラス繊維は安全性の高い素材であり、身近にあっても健康に害を及ぼすことはありません。そのため、住宅の断熱材や自動車などに使われていても、十分な安全性を確保しながら生活が快適になるようサポートしてくれる存在といえます。

「マイホームは健康な暮らしを守るために、安全性の高い素材にこだわりたい」という方も、グラスウールを使った断熱材などを使えば、理想的な住まいになるでしょう。

まとめ

今回はガラス繊維の特徴などを解説しました。

ガラス繊維は名前の通り、ガラスを主原料とする繊維であり、断熱材や吸音材などに使用されています。そのため、住宅やビル、スタジアム、自動車、電話回線など、普段目にすることはないものの身近な物に幅広く使われている素材です。

また、仮に触れたり、体内に入ったりしても安全性の高い素材なので、安心して使えることも魅力の一つです。

繊維といえば衣類のイメージが強いですが、ガラス繊維のように産業資材をメインに利用される繊維も多くあります。今回の記事を参考に、衣類以外の繊維にも興味を持って調べてみると、素材のおもしろさを知るきっかけになるでしょう。