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風除室(ふうじょしつ)とは?マンションエントランスとの違いや後付けのメリット

監修 安部圭一(株式会社スマイクリエイト 代表取締役)

玄関の寒さや強風対策として、「ドアの外側にもう一つ囲いを作りたい」と考える方が増えています。その際によく耳にする言葉が「風除室」ですが、具体的に建物のどこを指すのか、どのような役割があるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、風除室の基本的な意味から、マンションのエントランスとの違い、そして戸建て住宅に後付けする際の実用的なメリット・デメリットについて客観的に解説します。

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風除室の読み方と「どこ」を指すのか

風除室の読み方は「ふうじょしつ」です。 建物において「どこ」にある空間かというと、屋外側のドアと屋内側のドアの間に設けられた、外気と内気を遮断するための小さな前室(二重ドアの空間)を指します。主に、冷たいすきま風の吹き込みを防いだり、強風時に玄関ドアが強く煽られるのを防いだりする目的で設置されます。

風除室とマンション「エントランス」の違い

マンションの入り口付近において、風除室とエントランスは混同されがちですが、建築上は明確な違いがあります。 エントランスは、集合ポストや受付カウンターなどがある建物の「入り口の広間(ホール全体)」を指します。

一方、風除室は、そのエントランスホールへ外気が直接入り込むのを防ぐため、自動ドアなどが二重になっている「手前の小さな空間のみ」を指します。マンションの断熱性や快適性を保つための重要なフィルターの役割を果たしています。

つまり、マンションにおいて「風除室は外気を遮断するための前室(フィルター)」であり、「エントランスはその先にある共用スペース全体」という関係性になります。

この2つが分かれている理由と、住まいにもたらす実際の役割を整理すると、以下の3つのポイントに集約されます。

  • 「二重ドア」で室内の温度を守る仕組み 1枚目の自動ドアが開いたとき、外の冷気や熱気が一気に入り込みます。しかし、2枚目のドアが閉まっていることで、外気は風除室の中だけに留まります。人が進んで1枚目が閉まった後に2枚目が開く構造になっているため、エントランスホールの冷暖房効率を落とさず、一年中快適な温度を維持できます。
  • 強風による「ビル風」とドアの煽りを防ぐ マンションのような高層の建物周辺では、強い吹き降ろしの風(ビル風)が発生しやすくなります。もし風除室がないと、エントランスドアに直接強風が吹きつけ、ドアが急激に閉まって挟まれる事故や、風圧でドアが重くて開かないといったトラブルが起きます。風除室は、風圧を一度受け止めて弱めるクッションの役割を果たしています。
  • 砂埃・雨水・虫の侵入を食い止める防壁 外から持ち込まれる砂埃や落ち葉、雨の日の雨滴、夜間の照明に集まる虫などを最初の空間でシャットアウトします。居住者が日常的に利用するエントランスホールやエレベーターホールを清潔に保つための、衛生面での関所としても機能しています。

このように、風除室は単なる「ドアとドアの間の通路」ではなく、マンション全体の快適性、安全性、省エネ性能を支えるために計算された空間です。

戸建てに風除室を後付けするメリットとデメリット

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風除室は雪国や寒冷地だけのものと思われがちですが、近年は一般的な戸建て住宅への「後付け」も人気を集めています。設置を検討する際は、以下のメリットとデメリットを把握しておくことが大切です。

後付けのメリット

  • 断熱性の劇的な向上: 玄関ドアを開けた際の突風や冷気をブロックするため、家全体の保温効果が高まります。
  • 花粉や砂埃の侵入防止: 室内に持ち込みたくない花粉や汚れを、家に入る前の前室で払い落とすことができます。
  • 実用的な収納スペース: 雨や雪に濡れずに、ベビーカーや濡れた傘などを置いておくスペースとして活用できます。

後付けのデメリット

  • 一定の寸法(スペース)が必要: 設置には玄関ポーチにある程度の広さが必要となり、寸法や形状によっては圧迫感が出ることがあります。
  • 夏場の熱ごもり: ガラス張りの空間になるため、直射日光が当たると内部が高温になります。夏場の使用を考慮し、網戸付きの製品や換気可能なタイプを選ぶなどの対策が必須です。

風除室の後付けに必要な「寸法」と「価格」の相場

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風除室を戸建てに後付けする際、設置の可否を分ける最も重要なポイントが玄関ポーチの「寸法」です。 人がスムーズに出入りし、さらに風除室のドアと玄関ドアを干渉せずに開け閉めするためには、最低でも奥行き90cm〜120cm程度のスペースが必要になります。スペースが狭すぎると、かえって出入りが不便になってしまうため注意が必要です。

また、価格の相場はご自宅の玄関周りの壁の有無によって、設置する風除室の形状(必要なガラスの面積)が変わるため大きく変動します。

  • I型(正面のみに設置): 両サイドに壁があり、正面だけにドアを付ける場合。約15万円〜
  • L型(正面と側面1面に設置): 片側にしか壁がない場合。約20万円〜30万円
  • コの字型(正面と側面2面に設置): 両サイドに壁がなく、三方を囲う場合。約30万円〜40万円以上

※上記は目安であり、ポーチの段差や屋根(庇)の高さ、選ぶドアの種類(引き戸か開き戸か)によっても費用は異なります。

外観を損なわない!おしゃれな風除室の選び方

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「風除室というと、昔の家にある銀色のガラス箱みたいでダサくならないか心配」という声もよく耳にします。しかし、現在は住宅の外観を損なわない、モダンで「おしゃれな風除室」が各メーカーから多数ラインナップされています。 外壁や玄関ドアの色に合わせてシックにまとまるブラックやホワイトのアルミフレーム、温かみのある木目調のデザインなどを選ぶことで、まるで最初から家の一部だったかのような、スタイリッシュなエントランスを作ることが可能です。

サッシ枠のカラーを既存の「外壁」ではなく「サッシ・ドア」に合わせる

風除室のフレームカラーを選ぶ際は、外壁ではなく、既存の窓サッシや玄関ドアと同系色(ブラック、シャイングレー、ステンカラーなど)で統一するのが鉄則です。窓まわりの金属パーツと色味のトーンを揃えることで、建物全体のラインと自然に溶け込みます。

視線を遮らない「一枚ガラス(ノンレール・細框)仕様」を取り入れる

昔ながらの風除室が野暮ったく見える最大の原因は、ガラスを細かく仕切る太い桟(中桟)や枠の存在です。近年は、フレームの幅を極力スリムにした「スリム框(かまち)」や、床面をフラットに保てる上吊りハンガー引き戸が普及しています。大開口のガラス面をすっきりと見せることで、ショーケースのような開放感あるモダンな佇まいになります。

袖壁部分に「採光パネル(ルーバー・木目サイディング)」を組み合わせる

三方を全面ガラスで囲うのではなく、道路や隣家からの視線が気になる側面の一部に木目調のアクセントパネルや採光スリットを組み込む設計も有効です。実用的な目隠し効果を持たせながら、玄関ポーチに独立したエントランスゲートのような高級感を演出できます。

まとめ:風除室の後付けは正確な寸法計測から

風除室は、それぞれの住宅のポーチ形状や傾斜に合わせて部材をカットし組み立てる、オーダーメイド要素の強い製品です。ネット上の価格だけで判断せず、まずは設置スペースの正確な寸法計測と、現地調査を依頼することが失敗しないための第一歩です。

特に冬場の寒さや吹き込み対策として風除室の需要が高い北海道や東北・北陸エリアなどでは、寒冷地仕様の施工実績が豊富な業者選びが欠かせません。「地元の業者のツテがない」「まずは設置できるかプロに見てほしい」という場合は、全国の地元優良施工店とが掲載されているe-業者の専門店に無料の現地調査を依頼するのが最も確実でスムーズです。

スマホから簡単に申し込みができ、複数メーカーの製品からご自宅の外観に馴染むおしゃれな風除室を提案してもらえます。本格的な冬が到来して工事業者が繁忙期に入る前に、まずはプロによる無料の採寸と見積もりを活用して、すきま風のない快適なエントランスを手に入れましょう。