賃貸アパートの1階や、共用廊下に面した窓の防犯に不安を感じ、「面格子(窓の鉄格子)を後付けしたい」と考えていませんか?
しかし、賃貸物件では外壁やサッシにネジで穴を開ける工事ができないため、どうすればいいか悩んでしまう方が多いでしょう。サッシ・窓の専門家として結論をお伝えすると、賃貸の窓の防犯を強化したいなら、窓の内側に「室内用の突っ張り式面格子」を自分で後付け(DIY)するのが最も確実で安全な選択肢です。
- 穴あけ不要: 突っ張り棒の仕組みで固定するため、壁やサッシに傷をつけません。
- 室内設置: 窓の内側(室内側)に取り付けるため、賃貸の規約違反になりません。
- DIY可能: 業者を呼ばなくても、ホームセンターやネットで買って自分で簡単に取り付けられます。
この記事では、賃貸でも安心な室内面格子の特徴と、「突っ張り式で本当に泥棒を防げるの?」という切実な疑問に対し、専門業者の視点から事実に沿って解説します。
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結論!賃貸の面格子後付けは「室内・突っ張り式」一択
賃貸物件で窓の防犯格子を後付けする場合、屋外の外壁に取り付ける従来の方法は諦めざるを得ません。そこで現在、防犯対策の主流となっているのが「窓の室内側」に設置するタイプの面格子です。
外壁やサッシへの「穴あけ不要」で退去時のトラブルゼロ!?
一般的な外付けの面格子は、外壁のコンクリートやアルミサッシの枠にドリルで穴を開けてネジで固定します。しかし、賃貸物件でこれを勝手に行うと「原状回復義務違反」となり、退去時に高額な修繕費用を請求されてしまいます。
一方、室内用の面格子は、強力なバネを内蔵した「突っ張り式」で窓枠の内側に固定します。壁に一切の穴をあける必要がなく、引っ越しの際は突っ張りを緩めるだけで取り外せるため、大家さんや管理会社との敷金トラブルの心配がありません。
窓の「内側(室内)」に付ける防犯上の意外なメリット
「外側ではなく室内に格子があっても意味がないのでは?」と思うかもしれませんが、実は防犯上、非常に理にかなっています。
外側に付いているネジ止めの面格子は、泥棒が特殊な工具を使えば外から音を立てずにネジを外されてしまうリスクがあります。しかし、面格子が「室内側」にある場合、泥棒は格子に触れる前に「まず窓ガラスを割る」という大きな音が出る作業を強制されます。 泥棒は周囲の目と音を極端に嫌うため、室内側に格子が見えるだけでターゲットから外す確率が格段に高まります。

【疑問解決】突っ張り式の面格子って本当に外れないの?
自分で取り付けるとなると、最も不安に感じるのが「突っ張り棒なんて、泥棒が本気で蹴ったり押したりしたら簡単に外れてしまうのではないか?」という疑問です。この点について回答します。
ネジ止めには劣るが「窓を割らないと触れない」のが最大の強み
結論から言えば、壁に太いネジで固定する外付けの面格子に比べると、突っ張り式は強い物理的な衝撃に対する「絶対的な強度」では劣ります。
しかし、前述の通り室内面格子は「窓ガラスの内側」にあります。泥棒が突っ張り式の格子に体重をかけて押し外そうとするためには、まず窓ガラスを大きく叩き割って、腕や体を室内に入れなければなりません。ガラスを割る大きな音を立てた上で、さらに内側の格子と格闘することは、泥棒にとってリスクが高すぎます。
泥棒が最も嫌う「侵入までの時間稼ぎ(5分の壁)」に最適
警察庁のデータによると、空き巣などの侵入犯は「侵入に5分以上かかると、約7割が諦める」という事実があります。
【一覧表】面格子の設置場所による防犯効果の違い
| 面格子の種類 | 設置場所 | 泥棒から見た侵入の手間(心理的ハードル) | 賃貸での可否 |
| 外付け面格子 | 屋外 | 外から工具でネジを外せば、すぐに窓ガラスに到達できる | × 原則不可 |
| 室内面格子(突っ張り式) | 室内 | ガラスを割る音を立ててからでないと、格子を外す作業に入れない | ◎ 穴あけ不要 |
突っ張り式の面格子は、絶対に外れない要塞を作るためのものではありません。「この窓から入るには、ガラスを割って、さらに内側の格子も外さなければならないから時間がかかるぞ」と泥棒に思わせ、侵入を諦めさせる「視覚的な抑止力」と「時間稼ぎ」のアイテムとして、非常に強力な防犯効果を発揮するのです。
ガラスを割って面格子が外されないか?と聞かれると外されないレベルで頑丈に取り付けはできませんが侵入の時間稼ぎと侵入心理の抑制という意味で効果は高いでしょう。
カインズ等で買える?室内面格子の価格と選び方
室内用の突っ張り式面格子は、サッシ屋などの専門業者に依頼しなくても、カインズをはじめとする大型ホームセンターや、インターネット通販を利用して自分で購入・取り付けが可能です。
DIY用の突っ張り面格子の価格相場
製品の価格は、取り付ける窓の大きさ(幅と高さ)によって変動します。後付けできる室内面格子の一般的な価格相場は以下の通りです。
【一覧表】室内面格子のサイズ別価格目安
| 窓の種類・サイズ | 価格相場(目安) | 設置のしやすさ |
| 小窓・トイレ・浴室(幅60cm前後) | 約10,000円〜15,000円 | ◎ 1人で簡単 |
| 腰高窓・出窓(幅100cm〜150cm) | 約15,000円〜20,000円 | ◯ 1〜2人で作業 |
| 掃き出し窓(幅180cm以上・床まで) | 約20,000円〜30,000円 | △ 2人以上推奨 |
失敗しないための「サイズ計測」と出窓への対応
突っ張り式の面格子を自分で取り付ける際、最も多い失敗が「サイズを間違えて枠にはまらない」というケースです。購入前には、必ず窓枠の「内側の寸法(幅と高さ)」をミリ単位で正確に計測してください。メジャーが斜めにならないよう、ピンと張って測るのがコツです。
また、外側に出っ張っていて死角になりやすく、空き巣に狙われやすい「出窓」に対しても、室内面格子は有効な防犯対策になります。出窓の室内側にある平らなスペース(カウンター部分)の上下に、突っ張り棒を固定できる数センチの十分な奥行きがあるかを確認してから製品を選びましょう。

防犯効果をさらに上げる「補助錠」との合わせ技
室内面格子だけでも泥棒に対する視覚的な抑止力と時間稼ぎの効果は絶大ですが、賃貸物件での防犯性をさらに強固にするためには、「サッシ用補助錠」との併用を強く推奨します。
窓の防犯の基本は「ワンドア・ツーロック(1つの窓に2つの鍵)」です。元々ついている鍵(クレセント錠)に加えて、窓枠の上下のレールに市販の補助錠を取り付けるだけで、窓をこじ開けられる時間を大幅に引き延ばすことができます。補助錠も数百円〜数千円で購入でき、粘着テープやネジを使わずレールに挟み込むだけで設置できるため、賃貸でも全く問題なく使用できます。
賃貸物件の規約で外壁工事ができないからといって、窓の防犯を無防備なまま放置する必要はありません。外壁に傷をつけない室内用の突っ張り式面格子と補助錠をうまく組み合わせることで、退去時の敷金トラブルを回避しながら、自分自身で安全で安心できる居住空間を作り出すことができます。
この記事を参考に賃貸の防犯を高められれば幸いです。