大雨や台風の日、ふと窓を見ると「窓枠の上や横から水がポタポタと垂れてきている」「窓まわりの壁紙(クロス)が浮いてシミができている」といった症状に気づき、不安な気持ちで検索されているかもしれません。
家が傷んでしまわないか、すぐにでも修理しなきゃと焦る気持ちはとてもよくわかります。しかし、まずは深呼吸をして落ち着いてください。
窓枠から雨漏りしている場合、良かれと思ってやった応急処置が、かえって家の寿命を縮めてしまうケースが少なくありません。まずは被害を最小限に抑えるための正しい応急処置と、絶対にやってはいけないNG行動について客観的な事実を解説します。
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業者を呼ぶ前に!被害を最小限に抑える「正しい応急処置」

雨漏りを発見したら、まずは室内の被害をこれ以上広げないための行動をとります。雨が降っている最中にできることは「入ってきた水を適切に処理すること」だけです。
雑巾やペットシーツで水を吸い取る
水が垂れてきている窓の真下に、バスタオルや雑巾を敷き詰めて床が傷むのを防ぎます。もしご自宅に犬や猫用の「ペットシーツ」があれば、吸水性が非常に高いため、窓枠の隙間などに詰め込んでおくと効率よく水を吸い取ってくれます。 また、水に濡れたカーテンはすぐにカビが発生してしまうため、雨漏りに気づいた時点ですぐにレールから外しておきましょう。
サッシのレール(下枠)に溜まった水はこまめに拭き取る
窓枠の上部から垂れてきた水や、窓の隙間から吹き込んだ水が、サッシの下のレール部分に並々と溜まってしまうことがあります。レールから水が溢れると室内の床材を腐らせる原因になるため、雑巾などでこまめに水を吸い出し、レールから水が溢れないように管理してください。
雨が降っている最中は、絶対に外に出て作業をしない
雨漏りを止めようと、雨が降っている最中に外に出てハシゴに登り、屋根や外壁を確認しようとするのは非常に危険です。雨の日は足元が滑りやすく、転落事故などの大きな二次被害につながります。雨が上がって業者が確認に来るまでは、室内側の拭き取り作業だけに専念してください。
絶対にやってはいけない!「とりあえず自分でコーキング」が家を腐らせる理由

雨漏りで最もやってはいけないNG行動があります。それは、ホームセンターでコーキング剤(隙間を埋めるシリコン材)などを買ってきて、水が垂れてきている窓枠の隙間を自分で塞いでしまうことです。
なぜこれがNGなのかというと、雨漏りには必ず「水の入り口」と「水の出口」があるからです。
窓枠の隙間から水が垂れてきているということは、そこは「水の出口」です。外壁のひび割れや、屋根の隙間といった「本当の水の入り口」は全く別の場所にあり、そこから壁の中を伝って、たまたま窓枠の隙間から水が室内に抜け出ている状態です。
この時、出口である窓枠の隙間だけをコーキングで塞いでしまうとどうなるでしょうか。 入り口からは次々と雨水が侵入してくるのに、出口を塞がれたことで水の逃げ場がなくなり、壁の内部に大量の水分が溜まり続けることになります。
結果として、壁の中の断熱材が水を吸ってカビだらけになり、家を支える大切な木の柱や土台を腐らせてしまいます。 数千円のコーキング剤で一時的に水滴を止めたつもりが、数年後に何百万円もかかる大規模な家の修繕工事を引き起こす原因になってしまうため、自己判断でのコーキングは絶対にやめてください。
なぜ?窓枠から雨漏りする「4つの本当の原因」

窓枠から水が垂れてくると「窓自体が壊れたのでは」と思いがちですが、実は窓以外の場所に原因が隠れているケースが非常に多いです。よくある4つの主な原因を見ていきましょう。
原因1:外壁とサッシの隙間のコーキング劣化
最も多いのがこのケースです。外壁とサッシ(窓枠)の繋ぎ目には、雨水の侵入を防ぐために外側からコーキング材が打たれています。このコーキング材は紫外線や雨風によって徐々に劣化し、10年〜15年ほどでひび割れたり剥がれたりします。そのわずかな隙間から雨水が侵入し、室内側の窓枠に垂れてくる状態です。
原因2:外壁のひび割れ(クラック)からの浸水
外壁材(サイディングやモルタルなど)そのものにひび割れが発生している場合、そこから壁の中に雨水が入り込みます。壁の中を伝って下に落ちてきた水が、たまたま窓枠の隙間を見つけて室内に出てきている状態です。この場合、窓自体には全く問題がありません。
原因3:上部の「ひさし」や「屋根」からの伝い水
窓のすぐ上にある「ひさし」や、さらに上にある「屋根」の防水シートが劣化している場合、そこから侵入した雨水が柱や壁の中を伝って、1階の窓枠から漏れ出してくることがあります。水の入り口と出口が遠く離れているため、原因の特定が比較的難しいケースです。
原因4:窓(サッシ)自体のパッキン劣化や歪み
外壁や屋根ではなく、窓自体に原因があるケースです。長く使っている引き違い窓などで、ガラスと枠の間にあるゴムパッキンが劣化して縮んでいたり、建物のわずかな傾きによってサッシの枠自体が歪み、本来ピタッと閉まるはずの隙間から雨水が吹き込んだりすることがあります。
窓枠からの雨漏りは「どこに」修理を頼むのが正解?

このように、窓枠からの雨漏りは原因が多岐にわたるため、「どこに修理を頼めばいいかわからない」と迷う方が多いです。状況に合わせた依頼先の選び方をご紹介します。
まずは「家を建てたハウスメーカー・工務店」へ
築年数が浅い場合や、保証期間内である場合は、迷わず家を建てたハウスメーカーや工務店に連絡してください。建物の構造や配管の位置を一番よく把握しているため、原因の特定がスムーズです。
保証が切れている場合は「地域密着の専門業者」へ
築10年以上が経過して保証が切れている場合や、建てた工務店がすでになくなってしまっている場合は、お住まいの地域の専門業者を探すことになります。 原因が窓自体(パッキンの劣化やサッシの歪み)にあると推測される場合は「窓・サッシの専門店」へ、外壁のひび割れや外側のコーキング劣化が疑われる場合は「外壁塗装・リフォーム業者」へ相談するのが一般的です。その際、下請けに丸投げせず、自社で点検から施工まで責任を持って行ってくれる業者を選ぶと、余計な中間マージンがかからず安心です。
まとめ:自己判断での修理は避け、適切な点検と対応を
窓枠からの雨漏りは、家そのものの寿命に関わるサインの可能性があります。
室内の水を拭き取る応急処置を行ったら、ご自身でコーキング材を使って隙間を塞ぐようなことはせず、雨が上がってから適切な業者に点検を依頼してください。水の本当の入り口を見つけ出し、正しい処置をすることが家を守る一番の近道です。





