サッシ修理・サッシ交換

サッシ窓の上部が枠に当たって動かない時の解決方法。

サッシ窓の上部がサッシの枠に当たって動かなくなるトラブルについてその解決の説明となります。特に築年数の古くなった戸建て住宅で起こる可能性が高くなるトラブルの症状ですが、サッシ屋さんに依頼しても「もうサッシを交換するしかないですね!」とサッシ交換を勧められる事が殆どです。一部のサッシ屋さんはこの様な修理もされますが、やはりこの様になったトラブルの原因を理解して可能であれば自分でも修理できるか知りたいのではないでしょうか?

本日は、このあたりについて解説した記事になります。

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サッシ窓の上部が枠に当たる原因

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まずは原因からです。そもそも何故急にサッシの上部がサッシ枠に当たり動きが取れなくなったのか?原因の多くは窓枠の開口部分の上部木が重力で撓んで弓なりに下がって来たためにサッシ窓と干渉する様になります。これは基本的に木造住宅のみに起こる症状で鉄筋造、鉄筋コンクリート造の建物、マンションやビルではまず起こらないトラブルと言えます。

木造住宅で特に間口を広くとってあるリビング窓などでこの様な症状は発生しやすいと言われています。新築の時から木は動くと言われます。呼吸をし湿気や乾燥にも影響されながら微妙に形を変えるので横長に支えている窓枠の上部の木は長年の重量も影響して下に垂れさがるのはある意味仕方ない事ではないでしょうか。

サッシ窓の上部が窓枠に当たるのはサッシ窓に原因があるのではなく、枠を取付けてる木部分に原因がある事が多いです。

サッシ窓の上部が枠に当たる時の解決法

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続いて、その解決法についてですが、枠の撓んでいる部分を持ち上げて元に戻す事はあまり現実的ではありません。最も、建築段階でそこまで予見する建築士では横に走る梁が撓んだ場合にボルトナットで調整出来る様に仕掛けをしている事もある様なのですが極々稀な事なので通常な正常に戻す事はできません。

それではどの様に解決するのか?

サッシ窓の部分を削ります。

DIYでもグラインダーを用いれば出来る可能性はあります。工具を使用した事の無い方やDIYに自信のない方は、加工の出来るサッシ屋さんに依頼した方が良いです。万が一加工に失敗したら取り返しのつかない事にもなりかねません。

そもそもサッシが外せない

サッシ窓の部分を削るといっても、そもそもサッシ枠に窓が当たっている状態ではサッシを外して加工する事すらできません。

サッシを外す為の解決案もお伝えしておきます。まず、車に乗られる方は車のジャッキがありませんか?ジャッキがあると言う方はジャッキアップでサッシ窓を枠から取り出す事が出来ます。

手順としては、階段状になっているサッシ下部のレール部分を出来るだけフラットな状態にします。木の切れ端などを階段状に大きさを揃えながら並べてフラットにして行きます。

そこにジャッキを置きます。サッシ窓の下に設置したジャッキから50mm程度の角材でサッシ上部の枠をジャッキアップの要領で押し上げるのです。この時、角材をそのままアルミ製の上部枠に当てると上部枠のレール部分が変形してしまう可能性があるので、200~300mm四方のコンパネ等を事前に上部枠に当てておきましょう。力が分散されますので極端にレールが曲がる事はないと思います。

ちなみに50mm程度の角材はジャッキ分、コンパネ分も考慮した長さの物を用意しましょう。10~20mmサッシ枠の上部を持ち上げればサッシ窓が抜けますので、あまり極端に勢いよくジャッキアップするのは良くありません。徐々に徐々に行って行きます。

また、一人での作業は角材がはじけ飛んだりして危険です。必ず2名以上で角材がズレない様に補助する人、ジャッキを少しずつ上げる人など役割を分けて作業を行う様にして下さい。

ジャッキがない人

ジャッキが手元にない人は、サッシ窓を分解してサッシを外すしか方法がありません。素人の方はガラスを枠のない状態で触らないといけないのでお勧めしません。

一応作業工程だけ記載しておきます。

まず、縦框を1つ外します。現在のサッシ窓がどの程度まで動くかによりますが、窓開口の中心から遠い方の縦框を外した方が作業や行い易いと思います。下に1~2本、上部に1本のビスを外せば縦框が外れます。

続いて上部の横框を外します。

既に一方のビスが外れている状態なので、もう一方の上部ネジを外せば横框もフリーの状態です。用心しながら横に抜き出しましょう。

すると上枠側にスペースが出来ます。これでサッシを少し浮かせてサッシ枠から取り出す事ができます。縦框を外した方はガラスが露出していますので取扱いに注意する必要がありますね。

サッシの削り加工で修理完了

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サッシを取り出す事に成功しましたので、あとは上部のサッシを削るのですが、単純にサッシ窓の一番上の部分をグラインダーで削ると何かと不具合が生じます。出来れば、縦框の一番上の部分を削り再度横框と接続できる様に加工を行う方が間違いありません。

つまり、サッシの上部とは横框の事です。これはお勧めでは無く、横框を外した上でガラスを取り出し、縦框を10mm前後カットするのです。勿論ガラスも同じサイズカットする必要があります。

この様に、窓の高さを短くする事で、窓枠との干渉を無くし、窓をスムーズに動かす事が出来る様になります。

まとめ

サッシ窓の上部がサッシ枠に当てってしまうと言うトラブルについて原因と解決策をご説明しました。素人の方は直接扱わない方が良い案件ですが、内容を知っておけば修理業者の依頼もしやすいと思います。何かの際にお役立て下さい。