吊戸は軽く開閉できることや空間を広くできることなどのメリットがあるため、人気急上昇中の製品ですが、実はいくつかのデメリットも存在するため、設置してから後悔したという声も少なくはありません。
そのため、吊戸の設置を検討している方はしっかりとデメリットや注意点も理解する必要があるのです。
とはいえ、吊戸にはどんなデメリットがあるのか知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、吊戸のデメリットと注意点について詳しく解説します。
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吊戸(つりど)のデメリット・注意点
吊戸を設置するデメリットは以下の通りです。
- 遮音性が低い
- 断熱性能が低い
- 引き戸よりも設置費用がかかる
- 開閉時に音がなりやすい
- 設置場所が限られる
- 引き戸よりも壊れやすい
- バリアフリーには対応していない
それぞれのデメリットについて、以下で詳しく解説します。
1.遮音性が低い
吊戸は下にスペースが空いていることや、上部がレールで固定されていることから気密性が非常に低く、音を遮断することができます。
そのため、隣り合っている部屋からの会話や物音などが音漏れしてしまうため、音漏れが特に気になる寝室などに設置する際は注意が必要です。
2.断熱性能が低い
吊戸は床にレールを設置しない構造をしており、床と吊戸の間にスキマが空いてしまうため、断熱性能が低いという特徴があります。
下のスキマから常に空気の出入りが行われてしまうため、冷気や暖気が外に出ていってしまい、エアコンを使用したとしても効き目が悪くなってしまいます。
特にリビングや寝室など、使用時間の多い部屋との仕切りに吊戸を設置してしまうと、空調を効かせていても夏は暑く、冬は寒いというトラブルが発生してしまうこともあるため、注意が必要です。
また、エアコンの効きが悪いとそれだけ強く稼働しなくてはいけないため、光熱費も高額になってしまう恐れがあるでしょう。
3.引き戸よりも設置費用がかかる
吊戸は引き戸に比べると一般的に使用されているというわけではないため、本体価格や設置費用が高額に設定されていることが多いです。
具体的には、一般的な引き戸を設置する費用相場は1枚あたり10万円〜15万円ほどですが、吊戸の設置費用は15万円〜30万円ほどとなります。
また、吊戸は上部のレールだけで支えることになるため、レール設置部分の強度が不十分な場合は穂許工事が必要になりますし、引き戸よりも強度の高いレールが使用されることが一般的です。
4.開閉時に音がなりやすい
吊戸ではレールの音だけではなく、折りたたまれて収納できるタイプの吊戸の場合はドア本体の音もしてしまいます。
引き戸は上下のレールで動くため音がなりにくい種類も多いですが、上部だけでドア本体を支える吊戸は開閉時に音が鳴りやすいものもあります。
中でも吊戸の本体が重量のあるものの場合は音が大きくなりやすいため注意しましょう。
5.設置場所が限られる
吊戸は上部にレールを設置する必要がある場合、天井が高すぎる場所や、反対に低すぎる場所だと設置することができないこともあります。
実際に設置できるかどうかは使用する吊戸の種類によっても異なるため、設置できるかどうかはリフォーム会社などに相談することが必要です。
また、先ほどもお伝えしたとおり吊戸は上部だけで支えるドアとなるため、天井の強度が低いと設置できない、もしくは補修工事によって強度を高くすることが必要になりますので、合わせて注意しましょう。
6.引き戸よりも壊れやすい
吊戸が壊れやすいというわけではありませんがレール部分が1面であるため、引き戸よりも壊れやすくなってしまいます。
とはいえ、「上から吊るしているから壊れやすそう」という一般的なイメージほど壊れやすいものではなく、一般的に使用していれば壊れることは少ないでしょう。
また、力強く開閉することを防ぐために衝撃を吸収する”ソフトクローズ”などの機能がついていることも多いため、簡単に故障することは少ないです。
7.バリアフリーには対応していない
吊戸は開閉に力が必要になることが多くバリアフリーに対応していないため、高齢者や子どもがいるご家庭では設置を考える必要があります。
場合によっては生活しにくくなるほどの問題となる場合があるため、生活に支障が生じないかを確認したうえで設置することが大切です。
ただし、床に段差が生じない吊戸は高齢者や車椅子の方に喜ばれているという事例もあります。
吊戸(つりど)のデメリット・注意点一覧表
吊戸(つりど)のデメリット・注意点を一覧表として以下にまとめました。
設置を検討している方は、デメリット・注意点を理解して設置を検討してみましょう。
デメリット・注意点 | 概要 |
遮音性が低い | 下にスペースがあるため音漏れしやすい |
断熱性能が低い | 下にスペースがあるため空気が出入りしやすい |
引き戸よりも設置費用がかかる | 本体価格と設置費用が高額になりやすい |
開閉時に音がなりやすい | 引き戸よりも開閉時の音が気になりやすい |
設置場所が限られる | 天井が高すぎる・低すぎる場所には設置できない |
引き戸よりも壊れやすい | 耐久性が低いというわけではないが引き戸よりも壊れやすい |
バリアフリーには対応していない | 高齢者や子どもにおいて生活に支障が出る場合がある |
吊戸(つりど)のデメリットを解消するための対処法
吊戸(つりど)のデメリットを解消するための対処法は以下の通りです。
- 開閉に力のかからない吊戸を選ぶ
- 気密性の高い吊戸を選ぶ
それぞれの対処法について、以下で詳しく解説します。
開閉に力のかからない吊戸を選ぶ
吊戸のなかにはバリアフリーの観点から開閉に力が必要のない製品もあります。
開閉に力が必要ない吊戸は車いすや高齢者の方でも開閉しやすく、床に段差がないためバリアフリーな生活に非常に効果的になります。
気密性の高い吊戸を選ぶ
近年は吊戸の種類も増えてきており、デメリットとなる気密性の低さを解消した吊戸も登場しています。
気密性の高い吊戸を選ぶことで、空調の効きがよくなることや遮音性が高くなるなどのメリットがあります。
また、空調の効きだけを良くしたいのであれば、ドアの下の部分にスキマを埋めるようにテープを貼り付けることで改善されることあるので試してみるといいでしょう。
まとめ
本記事では、吊戸のデメリットと注意点について詳しく解説しました。
吊戸にはいくつかのデメリットがありますが、最近では機能性も充実している製品が増えてきていることからデメリットを解消した吊戸も多いです。
そのため、ご自身でどのようなデメリットが大きな問題になっているのかを明確にして、そのデメリットを解消できる吊戸を選ぶことで、効果的に吊戸を設置することができるでしょう。
ぜひ本記事を参考にして、吊戸のデメリット・注意点を理解して後悔のないように設置してみてください。