最近、高気密住宅が人気を集めており、その中でも玄関ドアを気密性能の高いものを選ぶという方が非常に増えています。
それでは、気密性能の高い玄関ドアにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
本記事では、気密性能の高い玄関ドアを選ぶメリットとデメリットについて詳しく解説します。
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そもそも気密性とは?
気密性とは、空気の出入りを表す言葉で、気密性が低いと空気の出入りが多くなり、気密性が高いと空気の出入りが少なくなります。
近年の住宅では、この気密性が非常に重要視されており、気密性の高い住宅のことを「高機密住宅」と呼ぶこともあり、非常に人気の高い住宅なのです。
また、住宅用語で気密性を表す場合、「C値」が使用されることが一般的で、「C値」とは、住宅においてどのくらいのスキマがあるかを表す”隙間相当面積”を数値化したものになります。
C値は「住宅の隙間の合計(c㎡) ÷ 建物の延床面積(㎡)」で計算することができます。
ちなみに、北海道ではC値の基準値が2.0、それ以外の地域の基準値は5.0と国が定めており、これらの基準値を下回っている住宅に関して「高気密住宅」と呼びます。
気密性能の高い玄関ドアを選ぶメリット
気密性能の高い玄関ドアを選ぶメリットは以下の通りです。
- 断熱性能が上がる
- 遮音性能が上がる
- 室内の温度を一定に保てる
- 玄関のカビ発生を防げる
- 花粉などの微粒なアレルギー物質の侵入を防げる
- 小さな虫の侵入を防ぐ
それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。
1.断熱性能が上がる
気密性能の高い玄関ドアを選ぶことで、玄関に外気が侵入しにくくなるため、室外の温度の影響を受けにくくなります。
一般的な玄関ドアであれば夏は玄関が蒸し暑く、冬は玄関が寒くなってしまいますが、気密性能の高い玄関ドアであれば気温に関係なく玄関でも過ごしやすくなるのです。
2.遮音性能が上がる
気密性能の高い玄関ドアを選ぶことで、外からの音を遮断することができます。
通常、音は空気を振動させて伝わってきますが、気密性能の高い玄関ドアにすることで、そもそも玄関に空気が入りにくくなるため、音に関しても遮断してくれるのです。
また、室内からの音に関しても外に聞こえにくくなるため、玄関でも会話を気にせずにすることができます。
3.室内の温度を一定に保てる
玄関ドアおよび住宅全体を気密性能の高いものにすることで、住宅全体の室温がムラなく一定に保つことができます。
そのため、夏や冬などの快適に過ごしにくい季節であっても、通常の住宅に比べて快適に過ごすことができるのです。
また、気密性能が高い住宅の場合は室内から室外に空気が流れにくいため、空調も効きやすく、効果が持続するというメリットもあります。
4.玄関のカビ発生を防げる
室内が暖かくて外が寒い場合、外からの空気が室内に入ってくると温度の差から結露が発生しやすくなり、それがカビの発生源になることも多いですが、気密性能の高い玄関ドアを選ぶことで外からの冷気が室内に侵入してこないため、カビの防止にもなります。
結露は窓ガラスや浴室などによく現れますが、実は玄関にも発生することがあるため、結露を防止できることは大きなメリットです。
5.花粉などの微粒なアレルギー物質の侵入を防げる
気密性能の低い玄関ドアの場合、花粉や黄砂・PM2.5などの微粒なアレルギー物質が空気と一生に室内に入ってきてしまいますが、気密性能の高い玄関ドアの場合は微粒なアレルギー物質を室内に入れることを防いでくれます。
実際に気密性能の低い玄関ドアから気密性能の高い玄関ドアに変えたことで、自宅にいるときの花粉症の症状がやわらいだという報告もあるほどです。
6.小さな虫の侵入を防ぐ
気密性能の低い玄関ドアを使用している場合、ダニなどの小さな虫が知らず知らずの間に侵入してきてしまいますが、気密性能の高い玄関ドアに変えることで小さな虫の侵入も防ぐことができます。
ダニなどの小さな虫の死骸やフンなどを吸い込んでしまうと、気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎になる危険性が高まるため、しっかりとした対策が必要なのです。
気密性能の高い玄関ドアを選ぶデメリット
気密性能の高い玄関ドアを選ぶデメリットは以下の通りです。
- 費用が高額になる
- 引き戸を選べない
それぞれのデメリットについて、以下で詳しく解説します。
1.費用が高額になる
気密性能の高い玄関ドアはそうでない玄関ドアに比べると費用が高額になってしまいます。
とはいえ、多くのメリットがある以上、相応の値段とも言えるでしょう。
また、気密性能の高い玄関ドアの中にもグレードがあるため、予算内に収まるような玄関ドアを見つけることも可能です。
2.引き戸を選べない
気密性能の高い玄関ドアは基本的に開き戸タイプになるため、気密性の低い引き戸を選ぶことができません。
最近の住宅では玄関ドアを開き戸にすることが一般的ですが、バリアフリーなどの観点から引き戸にする場合、気密性の高い玄関ドアを選ぶことができないことを覚えておきましょう。
まとめ
本記事では、気密性能の高い玄関ドアを選ぶメリットとデメリットについて詳しく解説しました。
気密性能の高い玄関ドアを選ぶメリットとデメリットをまとめると以下の表の通りです。
気密性能の高い玄関ドアを選ぶメリット | 気密性能の高い玄関ドアを選ぶデメリット |
(1)断熱性能が上がる遮音性能が上がる室内の温度 を一定に保てる (2)玄関のカビ発生を防げる花粉などの微粒なアレルギー物質の侵入を防げる (3)小さな虫の侵入を防ぐ | 費用が高額になる引き戸を選べない |
気密性能の高い玄関ドアには大きなデメリットはなく、さまざまなメリットがあるため、特別な理由がない限りは気密性能の高い玄関ドアを選ぶことがオススメです。
また、玄関ドアは住宅の顔になるため、デザイン性にこだわりたいという方も多いですが、気密性能の高いドアにもさまざまなデザインや素材が使用されているため、きっと好みの玄関ドアを見つけることができるでしょう。
ぜひ本記事を参考にして、気密性能の高い玄関ドアを探してみてください。