今回は、サッシ交換の費用相場を具体的に解説します。
窓サッシは室内の環境を左右する重要なものであり、劣化した場合には交換が必要になります。ただし、「どのくらいの費用がかかるの?」「安く済ませる方法はないの?」などの疑問を抱く人も多いでしょう。
本記事では、サッシ交換の費用相場やリーズナブルに抑える方法について解説します。DIYで交換する場合の具体的なやり方も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください!
サッシの種類と特徴をご紹介!
サッシ交換を行う場合、まずはどのサッシを選ぶかが重要になります。そこで、種類別の特徴を具体的にご説明しましょう。
◎アルミ製
比較的耐久力があり、長持ちしやすいタイプです。
窓の開閉がスムーズにできるなどのメリットもあり、とても人気があります。
しかし、断熱性が低いため、アルミだけで構成されたサッシの場合はデメリットを感じることになるかもしれません。
◎木製
自然の温もりが感じられるタイプです。
一見耐久性に乏しいようですが、長持ちするように工夫された木材を使用します。
好きな塗料でデザインを決められるなどのメリットもありますが、コストは比較的高くなります。
◎樹脂製
文字通り樹脂をメイン素材としたサッシであり、機能が高いことが特徴です。
具体的には断熱性に優れており、外の気温に左右されにくいというメリットがあります。夏場は暑さを抑えられ、冬場は寒さを抑えられることから、過ごしやすい環境になるとして人気を集めています。しかし、コストは比較的高い傾向にあります。
◎複合製
複合製の特徴は、2種類の素材を組み合わせていることです。
具体的には、アルミ+樹脂で作られたサッシなどが挙げられます。素材ごとの良さを取り入れる形になるため、複合製サッシの人気も非常に高いです。
サッシ交換の方法を2つご紹介!
サッシ交換というと、既存のサッシを取り外して新たなサッシを取り付ける方法がイメージされるでしょう。しかし、実際には交換の方法が複数あるため、ここでは2種類ご紹介しましょう。
カバー工法
カバー工法の特徴は、既存のサッシの上から新しいサッシをかぶせることです。既存のサッシを取り外さないことから、短時間で施工できる点が大きなメリットです。騒音が出ないことから、近隣トラブルにつながる可能性も低いです。
デメリットとしては、開口部の問題が挙げられます。既存のサッシに新たなサッシをかぶせることで厚みが増すため、開口部が多少狭くなります。
壁カット工法
壁カット工法の特徴は、既存のサッシを取り外した上で新しいサッシを取り付けることです。壁の一部を切断することから、自由度が高いという点がメリットです。カバー工法の場合は選ぶサッシが限られますが、壁カット工法の場合はさまざまなサッシから好みのタイプを選ぶことができます。
デメリットとしては、工期が長くなることが挙げられます。カバー工法の場合は数時間で終わりますが、壁カット工法では1日~数日かかるケースが多いです。また、壁を切断するという大がかりな作業になるため、騒音などの問題も懸念されます。
サッシ交換の費用相場とは?
壁カット工法の場合
壁カット工法の費用相場は、30万円~40万円程度です。「サッシを交換するだけの工事でそんなにかかるの?」と感じる人も多いでしょう。ただ、壁カット工法の場合は壁を切断してから修復する作業などを行うため、やや大がかりです。作業量が多く、工期が1日~数日程度必要なことから、必然的に費用が高くなります。
カバー工法の場合
カバー工法の費用相場は、10万円~20万円程度です。壁カット工法と比較して簡単な工事であり、時間もあまり必要としません。業者側の負担が少ないことから、費用もその分安いということです。ただし、窓の種類によっては相場を超える費用が必要になるケースもあります。
交換費用を安く抑える方法とは?
交換工事のみを依頼する
基本的に、サッシ交換工事の内訳は以下のようになります。
◎材料費
◎作業費
◎諸費用
材料費には、新しいサッシにかかる費用がメインになります。作業費や諸費用の削減は難しいとしても、材料費については「自分で新しいサッシを用意する」ことで削減できます。具体的には、市販されている安いサッシを購入し、工事だけを業者にやってもらうという形です。一定の費用削減が期待できますので、「とにかく安く済ませたい!」という場合はぜひ検討してみましょう。
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補助金制度を活用する
サッシ交換において、補助金制度を活用できるケースがあります。サッシ交換に関連する補助金制度はさまざまあり、額が大きいものとしては「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業」が挙げられます。対象となる施工には二重窓やアルミサッシのカバー工法などがあり、およそ3分の1程度の補助金が出ます。
非常に魅力的な制度ですが、条件はいろいろあるため、希望する施工において補助金が出るかどうかは細かくチェックしておきましょう。
サッシ交換をDIYで!具体的な手順を解説!
サッシ交換をDIYで行う場合、カバー工法をおすすめします。壁カット工法では壁の切断が必要であり、知識のない一般の人が取り組むのは現実的ではありません。
そこで、カバー工法における具体的なやり方について解説しましょう。
準備するもの
カバー工法では、以下の道具が必要になります。
・新しいサッシ
・サッシと同色のアルミ板
・ビス
・電動ドライバー
・接続部品
・断熱材
・マスキングテープ
・シリコーン材
上記の道具のうち、接続部品というものにピンとこない人も多いでしょう。
サッシの強度を高めるために使用するものであり、金属製を用意することをおすすめします。
具体的な手順について
1.窓ガラスを取り外す
窓ガラスをすべて取り外し、窓枠だけが残った状態にします。
2.新しいサッシを窓枠にはめる
新しいサッシを取り付けた上で、ビスで固定します。とめる箇所が多くなるため、電動ドライバーを使うことをおすすめします。
3.接続部品で強度を確保する
サッシ部分に接続部品を取り付け、ビスで固定します。
4.断熱材を入れる
サッシの凹み部分全体に断熱材を入れましょう。
5.アルミ板を差し込む
古いサッシと新しいサッシの隙間を埋める目的で、アルミ板を差し込みます。その後、ビスで固定します。
6.シリコーン材を充てんする
サッシとアルミ板の隙間にシリコーン材を充てんします。
前もってマスキングテープを貼った上で充填することがポイントです。
7.窓ガラスを取り付ける
慎重に窓ガラスを取り付けた上で、きちんと開閉するかを確認し、完了となります。
参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=5yfhyjwe1co
まとめ
本記事でご説明した内容を簡単にまとめましょう。
・サッシの種類にはアルミ製や木製、樹脂製や複合製がある。
・サッシ交換の工法には壁カット工法とカバー工法の2種類がある。
・自分で安いサッシを購入することや、補助金制度を活用することで費用を抑えられる。
・DIYで交換する場合はカバー工法を選ぶのが現実的。
何気なく存在する窓サッシは、室内の環境を大きく左右するものです。経年劣化による不具合が発生した場合は、窓の開閉がしにくくなったり室内の環境が悪くなったりする可能性があります。また、サッシの種類にはいろいろあるため、種類ごとの特徴を踏まえた上でベストなものを選びましょう。
サッシ交換の方法には壁カット工法やカバー工法があり、カバー工法のほうがリーズナブルかつ短期間で完了できます。ただし、開口部が狭まるなどのデメリットはあるため、業者と相談した上でベストな工法を選びましょう。
DIYで交換する場合はカバー工法がおすすめです。多少の知識と道具さえあれば取り組めるため、難度は低いです。ただし、必要な作業はいろいろあり、窓ガラスを取り外すなどのリスキーな作業も含まれます。業者に依頼する場合でも費用を抑えることはできるため、基本的には業者に任せることをおすすめします。