窓ガラスの熱割れについて、このような悩みや疑問はありませんか?
「熱割れした窓ガラスの見分け方は?」
「なぜ窓ガラスは熱割れするの?」
「熱割れしないようにする対策はどうすればいい?」
本記事では熱割れした窓ガラスの見分け方や原因、特徴、対策について詳しく解説します。
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熱割れした窓ガラスの見分け方
熱割れした窓ガラスの見分け方は、割れ方によって見分けることができます。
窓ガラスが割れる原因としてもっとも多いのは”物による衝撃”ですが、物による衝撃で窓ガラスが割れる場合、衝撃を受けた部分から広がるようにヒビがたくさんできることが特徴ですが、熱割れの場合は窓ガラスのヒビが1本もしくは2本と少ないことが特徴です。
熱割れによる窓ガラスのヒビの特徴としては、ヒビが1本しか入らない「非分岐破壊」と、木の枝のように分岐する「分岐破壊」に分けられますが、衝撃にようヒビとは大きく異なるため、簡単に見分けることができるでしょう。
窓ガラスが熱割れする原因
窓ガラスが熱割れする原因は、窓ガラスに熱が加わったとき、1枚の窓ガラスの中に温度の不均衡が生じることです。
高温部のガラスが膨張する特性があり、一方で低温部のガラスは熱膨張した部分を結束しようとする特性があるため、高温部のガラスと低温部のガラスの間に引張応力(ひっぱりおうよく)という力がはたらく結果、熱割れを起こしてしまいます。
例えば、夜間に冷えた窓ガラスに朝日が直接当たった場合、窓ガラスの大部分は直射日光が当たるため均一に温められますが、窓サッシに隠れている部分は直射日光が当たらないため低温のままです。
このように、窓ガラスに温度のムラができてしまうことが熱割れの原因となってしまいます。
(参照:AGC「21. ガラスが割れる時 -3熱割れ」)
熱割れしやすい窓ガラスの特徴
熱割れしやすい窓ガラスの特徴は以下の通りです。
- 網入りガラス
- 厚さのある窓ガラス
- 遮熱フィルムが貼られた窓ガラス
- 日頃からエアコンが直接あたる窓ガラス
- 東南向きに設置された窓ガラス
- 劣化した窓ガラス
それぞれの特徴について、以下で詳しく解説します。
1.網入りガラス
網入りガラスとは、火災時のガラスの飛散を防止するために窓ガラス内部に金属ワイヤーが埋め込まれた窓ガラスです。
この金属ワイヤーは窓ガラス以上に熱膨張率が高い素材となっているため、窓ガラス単体に比べると熱割れを引き起こしやすくなります。
網入りガラスは非常に熱割れを引き起こしやすく、熱割れ=網入りガラスと考えられるほどですので、設置位置などにh気をつける必要があります。
2.厚さのある窓ガラス
厚さのある窓ガラスは、外側と中心部の温度に差が生じることが多いため、熱割れしやすくなります。
そのため、基本的には厚みのある窓ガラスにするときは熱割れしにくい強化ガラスなどを使用するのが一般的です。
3.遮熱フィルムが貼られた窓ガラス
市販でも販売されている遮熱フィルムや断熱フィルムなどは熱を吸収したり、熱を逃げにくくする特徴もあるため、ガラスに熱がこもってしまい、その結果熱割れを引き起こす原因になることもあります。
一般的な窓ガラスであれば問題ない場合も多いですが、網入りガラスなどの熱割れしやすい窓ガラスに使用するのは避けましょう。
4.日頃からエアコンが直接あたる窓ガラス
エアコンを直接窓ガラスに当ててしまうと、熱割れするリスクが高まります。
窓ガラス全体にエアコンが当たる場合でもサッシに隠れ部分との温度差によって熱割れを起こしてしまう可能性もありますので、基本的には窓ガラスにエアコンは直接当たらないようにしましょう。
また、エアコン以外にもストーブや熱を発する照明などを窓ガラスの近くに置いてしまうと熱割れする危険性が高まってしまいます。
5.東南向きに設置された窓ガラス
先ほどもお伝えした通り、窓ガラスが熱割れする原因は急激に窓ガラスが熱されることにあるため、午前中に直射日光が当たる東南向きに設置された窓ガラスは熱割れを起こしやすいです。
特に冬などの冷える時期は夜間に窓が冷え切った状態から直射日光が当たり急激に窓ガラスの温度が上昇するため、熱割れが非常に起きやすい環境になってしまいます。
6.劣化した窓ガラス
窓ガラスは劣化するほど強度が低くなるため、それだけ熱割れも引き起こしやすくなります。
一般的な窓ガラスの耐用年数は20年〜30年ほどと言われているため、強度が低くなってきたと感じたら熱割れを引き起こす前に交換することもおすすめです。
窓ガラスの熱割れを起こさない対策
窓ガラスの熱割れを起こさない対策は以下の通りです。
- シェードなどで日陰を作る
- 熱割れしにくい窓ガラスにする
それぞれの対策について、以下で詳しく解説します。
1.シェードなどで日陰を作る
窓ガラスに直射日光が当たりやすい場合、窓の外にシェードなどを設置して直射日光を遮るだけで窓ガラスの急激な温度上昇を防ぐことができるため、熱割れを防ぐことができます。
2.熱割れしにくい窓ガラスにする
先ほどもお伝えしたとおり、網入りガラスは非常に熱割れしやすいため、防火対策として網入りガラスを使用している場合は、耐熱ガラスや強化ガラスに交換することもおすすめです。
耐熱ガラスも強化ガラスもどちらも防火性能に優れていますし、熱割れもしにくくなっています。
窓ガラスの熱割れについてのQ&A
ここでは、窓ガラスの熱割れについてのよくある質問をQ&A形式で紹介していきます。
1.窓ガラスの熱割れに火災保険は適用される?
窓ガラスの熱割れは人為的なものではなく自然現象となるため、「不測かつ突発的な事故」として扱われることが多く、開催保険が適用になる場合が多いです。
ただし、保険の内容によっては適用されない場合もあるほか、熱膨張は徐々に起こるため不測の事故ではないと判断されるケースもあります。
そのため、加入している保険会社の契約内容を確認するとともに早めに相談するようにしましょう。
2.賃貸の窓ガラスが熱割れしたときの費用は誰が負担するの?
窓ガラスの熱割れは、自然現象かつ経年劣化によって発生するため、入居者に責任はありませんので、基本的にはオーナーが修理・交換費用を負担することになります。
3.熱割れした窓ガラスを放置するとどうなる?
窓ガラスが熱割れすると、ガラスの端に到達するまでヒビが入ります。
また、放置していると他に部分にも熱割れが発生することが多く、防犯上においても安全面においても非常にリスクが高い状態になってしまうため、熱割れが発生した場合は迅速に修理・交換を行うようにしましょう。
まとめ
本記事では熱割れした窓ガラスの見分け方や原因、特徴、対策について詳しく解説しました。
窓ガラスの熱割れは網入りガラスを使用している方は要注意が必要となります。
それ以外の窓ガラスについては、それほど神経質になる必要はありませんが、急激な温度変化しやすい場合には対策する必要があります。
ぜひ本記事を参考にして、窓ガラスの熱割れに対処してみてください。