天窓(トップライト)は天井に取り付ける屋根のことで、周囲に建物があっても採光が取れたり、換気ができたりする点が特徴です。
ただ、天窓(トップライト)は接合部分が多くて劣化しやすい箇所であり、経年劣化とともに雨漏れが発生することも少なくありません。実際に新築で天窓(トップライト)(トップライト)を取り付けたものの、雨漏りがして悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、天窓(トップライト)を設置するときに注意すべきことや雨漏れしたとおきの修繕方法や修繕費用の相場について解説していきます。
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天窓(トップライト)の役割と適した住まい
天窓(トップライト)は住宅がおしゃれな雰囲気になることに加え、何らかの理由で窓を開けにくかったり、周辺に建物が多くて採光を確保しにくかったりする場合でも、換気や採光を取り入れる役割を担っています。
都会などで周囲に住宅や集合住宅、商業施設などが密集している場合、壁面に取り付けた窓だけでは採光を十分に確保できないケースがあるでしょう。さらに、窓を開けると通りがかる人に見られて決まずい、治安があまりよくないため窓を開けたくないという場合でも、天窓(トップライト)なら気にせず窓を開けられます。
実際に壁面に取り付けている窓を比較すると3倍以上も最高効果があるとされており、暗くなりがちな住まいに自然の光を取り入れてくれる存在となるのです。
天窓(トップライト)を設置するときに注意すべきこと
プライバシーを確保しながら採光を取り入れたり、換気したりできる天窓(トップライト)ですが、採用するときには注意すべきことがあります。
住宅を建ててから後悔することのないよう、注意点を確認したうえで採用を検討しましょう。
雨漏りのリスクがある
天窓(トップライト)を設けることで、天窓(トップライト)のない屋根と比較して雨漏りのリスクが高くなるのが注意点の一つです。
天窓(トップライト)は接合部分が多く、ガラスをサッシの継ぎ目はガラスパッキンで埋められています。ガラスパッキンは劣化しやすい箇所であり、劣化したパッキンから雨漏れが発生する可能性が高いです。また、屋根の勾配が緩やかだと天窓(トップライト)の上に水が溜まって雨漏りしやすくなるため、設置するときは屋根の勾配が取れているところに設置する必要があります。
ただ、天窓(トップライト)を設置したからといって必ずしも雨漏りするわけではなく、信頼できる業者に施工を依頼し、定期的なメンテナンスをすることで雨漏りのリスクは軽減できます。
掃除しにくい
天窓(トップライト)は掃除しにくいのも懸念点といえます。
室内から掃除する場合は安全性を十分に確保したうえで、脚立を使えば掃除できますが、屋外から掃除するのはほぼ不可能です。
屋外から掃除をするには、足場を組んで屋根に上がる必要があるため、専門の業者に依頼しなければなりません。通常、屋根リフォームのときなどに掃除も依頼するのが一般的なので、頻繁に掃除が必要になって費用が負担になることはありませんが、反対にこまめに掃除したい方には不向きといえるでしょう。
暑さ・寒さが気になりやすいこともある
天窓(トップライト)は採光を確保するのに優れていますが、夏は強い日差しが差し込んで暑く感じられるでしょう。紫外線が差し込むため、肌のシミ・シワが気になったり、家具や建具が日焼けしやすかったりするのも注意点です。
冬は天窓(トップライト)の影響で断熱性が低くなって冷気が伝わりやすくなります。屋根は分厚い断熱材を入れてから施工しており、断熱性が優れたガラスで天窓(トップライト)を施工したとしても、通常の屋根よりは断熱性が低くなるのです。
このように、天窓(トップライト)を設置することで、暑さ・寒さが感じやすくなって快適性が損なわれる懸念があります。ただ、断熱性の高いペアガラスや遮熱カーテンを取り付けるなどの対策も可能なので、注意点を踏まえて対策を取るのも選択肢の一つです。
天窓(トップライト)から雨漏りした場合の補修方法と費用相場
天窓(トップライト)は年数が経つごとに劣化するため、定期的なメンテナンスをしないまま放置していると雨漏りをするケースがあります。
ただ、屋根の上に取り付けられているため、素人が自分で修理・メンテナンスすることはできません。費用はかかりますが、プロの業者に依頼する方が安全かつ確実に修理できます。
ここでは、天窓(トップライト)から雨漏りが発生した場合の補修方法と費用相場について解説します。
【2~10万円】部分補修
隙間を埋めている窓のパッキンが劣化し、ひび割れなどの劣化症状が見られる場合はパッキンの交換が必要になり、2~4万円ほどの費用がかかります。さらにパッキン部分のコーキングを打つと、3~5万円の費用がかかるでしょう。
なお、天窓(トップライト)が原因の雨漏りで天井や壁にシミができている場合は、防水シートの交換が必要になるケースもあり、その場合の費用相場は10万円程度です。
【20万円以上】天窓(トップライト)の交換・撤去
天窓(トップライト)の劣化が激しく、天窓(トップライト)全体の交換しなければならない場合は16~26万円が相場となっています。また、年数が経ち天窓(トップライト)の必要性を感じなくなって撤去するケースもあり、その場合は30万円ほどの費用がかかります。
天窓(トップライト)自体を撤去するのに費用がかかるのはもちろん、撤去した部分に断熱材や屋根材を施工して埋める必要があり、高額な費用がかかることが一般的でしょう。
天窓(トップライト)の雨漏り補修に火災保険は適用可能?
天窓(トップライト)から雨漏りした際にかかる補修費用ですが、場合によっては火災保険が適用可能です。
そもそも火災保険は天災による破損を保証するものなので、天窓(トップライト)の雨漏りも天災によって破損が生じたことが原因なら火災保険が使えます。
たとえば、台風で石が飛んできてガラスが破損した場合などは、火災保険の対象となるでしょう。反対に、経年劣化によって生じた雨漏りなら、自費で修理しなければなりません。
ただ、天災によるものなのか、経年劣化によるものなのかは保険会社が判断するため、火災保険の加入者が勝手に保険を使えるかどうか判断することはできません。最初から火災保険は使えないだろうと諦めるのではなく、天災によるものかもしれないと感じたら保険会社に相談してみましょう。
まとめ
今回は天窓(トップライト)の役割や採用するときの注意点、雨漏りの修繕方法などについて解説しました。
天窓(トップライト)は採光を取り入れたり、換気したりするのに適していますが、通常の屋根と比較して雨漏りのリスクが高かったり、断熱性が低くなったりするのが注意点です。
ただ、注意点を踏まえたうえで、適切なメンテナンスをすれば、天窓(トップライト)を設置して後悔することはないでしょう。
ぜひ今回の記事を参考に、天窓(トップライト)の採用やメンテナンスについて検討してみてください。