フロアヒンジとは扉の真下、床に埋まっている設備になります。上記の写真のを参照下さい。この設備は扉の閉まるスピード調整が主な役割ですが、他にも、扉の傾きを調整したり、扉を大きく開いた状態で一時的にストップする機能も担います。
いつもは見えない部分に隠れているので、一般の方が気付く事はほぼありません。正に縁の下の力持ちと言えますね。そんなフロアヒンジもいずれ寿命は訪れます。
本日はフロアヒンジの故障の症状や原因、フロアヒンジが壊れた時はどの様な業者依頼すれば良いのか?さらに気になる修理費用について説明しました。扉の調子が悪いとお困りの方は参考にして下さい。
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フロアヒンジの故障の症状
フロアヒンジの故障の症状について具体的にみて行きましょう。大きく以下3つの状態はフロアヒンジが影響している可能性が高いです。
扉のスピードが効かない
まず何と言ってもフロアヒンジの代表的に故障の症状は、扉の閉まるスピードは急激に早まる事です。スピードの調整が全く効かなくなり、挟まれそうになるレベルで扉が勢いよく閉まります。
扉が床を擦る様になった
扉の下部が床に擦る様になります。2つのパターンがあるのですが、扉の傾きにより、戸先や特定部分が擦れるケースと、フロアヒンジで錆びで床の面よりも隆起し擦れるケースです。
いずれの場合の修理方法はフロアヒンジ交換となります。
扉の鍵がかかりにくくなった
扉に傾きを生じさせるフロアヒンジは、結果、扉の鍵のかかりを悪くする事があります。正常な扉の位置であればデッドボルト(錠)の受け側と挿し込み側がスムーズに噛み合いますが、扉に傾きが出来る事でチグハグになります。
フロアヒンジの交換はどんな業者に依頼すれば対応してくれる?
フロアヒンジの不具合が発生した際にはどの様な業者に修理を依頼すれば良いのでしょうか?順番に確認していきましょう。
サッシ屋さん
窓サッシなどの修理や交換を対応しているサッシ屋さんはフロアヒンジの不具合に対応してくれる会社が多いです。特にビル用のサッシを施工している会社は仕組みも良く理解していると言えます。
鍵屋さん
鍵屋さんもフロアヒンジ交換に対応している会社があります。ただしこちらも主にビル系の仕事を多く対応している、セキュリティー系が得意な鍵屋さんに限定されるようです。鍵の紛失に対応している緊急の鍵開け業者はあまり得意ではないようです。
窓リフォーム業者
窓リフォームに対応していたり、ガラス工事を行っている会社でもフロアヒンジ交換に対応して頂ける事があります。サッシ屋さんと被る部分もありますが、まとめますと、サッシ屋、ガラス屋、鍵屋、窓リフォーム業者に問い合わせしてみると対応してくれる業者さんを探す事ができると思います。
お願いすると割高になるかも?
一方、あまりお勧めでない業者さんもいます。大工さんや工務店さんです。木造住宅のみの対応業者はフロアヒンジの対応は期待できません。何度も申し上げますが、ビル系の業者の方が得意です。
大工さんや工務店さんにお願いすると、別の業者に丸投げされる事もあり、手数料が発生する可能性が高まります。直接対応している業者さんの方が安価で責任を持ってた工事をしてくれると考えます。
フロアヒンジの交換費用はいくら?
さて、気になるフロアヒンジの料金についてお伝えして行きたいと思います。当社でも直営店でフロアヒンジの交換を行っていますので費用のついては業者価格をお伝えする事ができます。ただ全国的には相場に開きもありますのでその点も考慮した参考価格とご理解下さい。
まず、フロアヒンジの交換費用にはフロアヒンジ本体のみを交換するのか、フロアヒンジが収納されているケースごと交換するのかで費用が随分と変わってきます。また、フロアヒンジは下の部分で扉を支えていますが、上の部分ではフロアヒンジと対になっているトップピボットと言う部品が使用されています。フロアヒンジを交換する際には、このトップピボットの交換が必要なケースもあります。
詳しく説明いたします。
フロアヒンジ本体のみの交換費用
フロアヒンジが勢いよく閉まる等の不具合であればフロアヒンジ本体のみ交換で修理する事が可能です。フロアヒンジ交換のタイミングは、使用年数が15年以上と経過しておりフロアヒンジを収納するBOXもサビサビになっている事が大半ですが、塗装を施してあげる事でコスト削減が可能です。
フロアヒンジ本体のみ交換費用=68,000円~110,000円程度が相場になります。
※材料費や施工費を含んだ参考価格です。
ケースも同時に交換する費用
フロアヒンジのケースが錆びて使えないと判断した場合はケースごと交換しなければなりません。回りを斫ったり、補修したりと、本体のみ交換する現場に比べると非常に手間暇がかかります。その為、工事費も高額になる傾向です。
フロアヒンジ本体のみ交換費用=90,000円~150,000円程度が相場になります。
※材料費や施工費を含んだ参考価格です。
トップピボットも交換しなければならない時
扉の上部、フロアヒンジの真上に取付けられている扉を支える部品がトップピボットといいます。トップピボットはネジを回す事で”支軸”が出たり入ったりする構造です。この軸を扉に挿入し扉が枠から外れ落ちない仕組みとなっています。
つまりフロアヒンジを交換する時には、この扉に差し込まれた軸を解除する必要があります。所が、錆などで固着してしまい軸を操作するネジが機能しないケースがあるのです。現場の経験値では3割前後の現場ではトップピボットの交換が必要となります。
交換方法は、一旦、軸を無理やり切断し、扉を取り外し、その上でトップピボットの交換を行います。トップピボットの交換はフロアヒンジ交換と同時に行う事が前提です。
トップピボット交換費用=20,000円~30,000円程度が相場になります。
※材料費や施工費を含んだ参考価格です。
まとめ
扉の隠れた重要設備、フロアヒンジ修理、交換について説明しました。フロアヒンジの故障の症状や、故障が生じた時にはどの様な業者が対応してくれるのかを見て行きました。さらにフロアヒンジの交換費用を各シチュエーションごとにお伝えしました。
通常、フロアヒンジは、ステンレスのフタでカバーがされているので目の当たりにする事はありませんが、扉の異常が発生した時にはフロアヒンジの事を思い出して下さいね。